日本の戦後現代美術作家への再評価
先日国立国際美術館で日本の6~70年代を代表する作家高松次郎の回顧展を観たからか、80年代の日本の現代美術シーンがいろいろと思い出されます。私が中国美術の仕事を始めたのは1985年ですから、もともと現代美術には関心があり80年代の大阪の状況ははリアルに体験しているのです。大阪の画廊や作家もとても元気がありましたね。今は火が消えたようにひっそりしていますが、、、。
そんな中、最近世界のマーケットでは吉原治良の起こした大阪の具体美術運動などの日本の戦後現代美術の再評価が著しく、なかでも白髪一雄、田中敦子などのアーチストは「億越えの作家」として国際市場を牽引しています。
サザビーズパリ6月3日のイブニングセール「Art Contemporain」の会場風景(画像:サザビーズ公式facebookにより)
これは2014年6月パリで行われたササビーのセールで5億4950万円のオークション記録を達成した白髪先生の作品です(Sotheby’s 「White Glove Newsletter」Vol.24より)。この作品は大阪万博のために制作されたみたいですね。その時代の気分ですね、素敵です。気のせいでしょうか、大阪ってコスモポリタンな気分がありますよね。今はひっそりしてしまったのに再評価だなんて、皮肉ですが過ぎ去ってみないと評価できないのですね。中国では現在のところ奈良美智や村上隆、草間弥生の御三家が人気がありますね。